バイアグラを海外の個人輸入サイトで購入することの危険性について

バイアグラを海外の個人輸入サイトで購入することの危険性について

バイアグラは厚生労働省が指定する医療用医薬品で、医師の処方なしで購入することができません。

 

個人輸入の通販でも購入できますが、偽造薬や粗悪品が混入している可能性が高いため、絶対に避けるべきです。効果が出ないだけではなく、重篤な副作用が起こるなど、健康被害を受けるリスクもあります。

 

安全性や有効性の認められたバイアグラを入手するなら、医療機関を受診して医師に処方してもらうことが大切です。

 

バイアグラは医療機関の対面診療のほか、オンライン診療でも処方してもらえます。

 

オンライン診療なら医師や他の患者さんと顔を合わせることなく、自宅などのプライベート空間で好きな時間に受診できるメリットがあります。

 

海外の個人輸入サイトなどでも購入することはできますが、医師の処方無しにバイアグラを購入することはおすすめできません。

 

このページでは、バイアグラの特徴と個人輸入サイトで購入することの危険性について解説します。

バイアグラとは?


バイアグラは世界初のED治療薬として、1998年にファイザー社から発売され、1999年から日本でも処方されるようになりました。

 

シルデナフィルを有効成分とするバイアグラには、血管を拡張する作用があります。性的興奮や刺激を受けることで陰茎への血流が促進され、男性器を正常に勃起させるほか、中折れ改善の効果が期待できます。

 

バイアグラは厚生労働省が医療用医薬品に指定しており、医師の処方なしでは購入できません。ドラッグストアや通販での販売も禁止されているため、必ず医療機関を受診して処方を受けましょう。

 

通販で販売されているED治療薬の半数以上が偽造品


上の写真は海外で路面で売られているバイアグラやシアリスなどのED治療薬の偽物です。

 

個人輸入の通販で販売されているバイアグラには、上の写真のような偽物が紛れ込んでいる可能性が高いため避けましょう。

 

通販サイトで取り扱いのあるバイアグラは有効性や安全性が確立されておらず、重篤な副作用が起こるリスクがあります。バイアグラは医療機関で医師に処方してもらう必要があります。

 

2008年8月~2009年4月に「ファイザー製薬」「バイエル薬品」「日本新薬」「日本イーライリリー」の4社合同で、通販で流通する医薬品に関する調査を実施しました。

 

その結果、通販で取り扱いのあるED治療薬の55.4%が偽造品であることが分かりました。バイアグラは個人輸入の通販で購入できますが、半数以上が偽造薬であるため絶対に購入するべきではありません。

 

参考:https://www.eastcl.com/ed/fake/

 

バイアグラの偽造薬の特徴


近年、通販で出回っているバイアグラ偽造薬は巧妙に作られており、外見だけでは医師でも正規品との判別が難しいと言われています。

 

正規品と偽造薬の違いとして、よくみられる特徴は以下のとおりです。

 

サイズの違い 正規品よりサイズがやや大きい、または小さい
色やロゴの違い 正規品より色が薄い、または濃い
用量の違い 25mg・50mg以外の用量
1シートの錠剤の数の違い

10錠以外のシートで販売されている
シート裏に日本語の注意書きが記載されていない

溶け方の違い 正規品に比べて溶けるのが早い、または遅い

 

正規品のバイアグラは青いひし形の形状で、「pfier」のロゴが刻まれています。同じ形状でロゴが刻まれている偽造薬も多いため、見た目だけで本物と比較するのは不可能です。

 

成分分析しなければ偽造薬と判断できないものもあるため、個人輸入薬は服用するべきではありません。

バイアグラの個人輸入の危険性

個人輸入の医薬品は品質にばらつきがあり、有効成分が十分に配合されないケースがあります。また、包装シートやフィルムの破片などの異物が混入している可能性もあります。

 

個人輸入の通販でバイアグラを購入するリスクは以下のとおりです。

  • 個人輸入のバイアグラの半数以上が偽造薬である
  • 品質が安定しておらず有効成分が十分に含まれていない
  • 万が一副作用が起こった場合に適切な処置を受けられない
  • 異物が混入している可能性がある

個人輸入の通販で販売されているバイアグラの半数以上が偽造薬で、効果が出ないばかりか、重篤な副作用が起こるリスクがあります。

 

厚生労働省に認可された医薬品を適切な方法で使用したにもかかわらず、副作用が生じた場合には、「医薬品副作用被害救済制度」が適用され、医療費等の給付を受けることができます。

 

ただし、個人輸入薬で健康被害を受けた場合には、この制度が適用されず、医療機関で適切な処置を受けられない可能性もあります。

 

厚生労働省でも個人輸入薬の危険性について注意喚起を行っているため、安易に通販で購入するのは避けましょう。

バイアグラの併用禁忌薬

バイアグラは、もともと狭心症の治療薬を開発する過程で生まれた薬で、他の薬との飲み合わせには注意が必要です。

 

飲み合わせによっては薬の効果や副作用が強く出ることがあり、命に関わる危険を伴うケースもあります。

 

バイアグラの併用禁忌薬は以下のとおりです。

 

  • 塩酸アミオダロン製剤
  • 硝酸剤(飲み薬・舌下錠・貼り薬・吸入薬・注射・塗り薬・スプレー)

 

これらの薬をバイアグラと併用すると、過度に血圧が下がるリスクがあるため厳重な注意が必要です。

 

通販では医師の診断や指導を受けることなく、自己判断でバイアグラを服用することになるため危険です。

 

他に服用している薬がある場合は、診察の際に必ず医師に相談してください。

バイアグラを服用できない人の特徴

バイアグラには併用禁忌薬があるほか、以下のような人は服用することができません。

 

  • バイアグラの成分に対して過敏症の既往歴がある人
  • 硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の人
  • 心血管系障害があるなど性行為が不適切と考えられる人
  • 重度の肝機能障害がある人
  • 低血圧の人
  • 脳梗塞や脳出血、心筋梗塞の既往歴が直近6ヶ月以内にある人
  • 網膜色質変性症(進行性の夜盲症)と診断された人
  • 塩酸アミオダロン(経口剤)を投与中の人
  • 既婚者を除く未成年者

自己判断でバイアグラを服用するのは危険です。服用しても問題ないか診断してもらうためにも、必ず医師の診察を受けてください。

バイアグラの適正量

日本では厚生労働省により、1回の服用におけるバイアグラの含有量の上限が50mgと決められています。実際に国内で流通する正規品のバイアグラは25mgと50mgのみです。

 

海外では100mgのバイアグラが認可されていますが、体格が小さい日本人が摂取すると重篤な副作用が起こるリスクがあります。

 

個人差があるため、日本人だからといって必ずしも100mgが危険というわけではありませんが、100mgを安易に服用することは止めましょう。

バイアグラを安全に購入するならオンライン診療がおすすめ

バイアグラを安全に購入するなら、医療機関で医師の処方を受けることが大切です。

 

ED治療薬のバイアグラは、日常的に使用するものではありません。医師の診察で既往歴や原因についてヒアリングし、症状に合った適切な治療が必要です。バイアグラを服用すべきかどうかも医師が診断します。

 

バイアグラは医療機関の対面診療のほか、オンライン診療でも処方してもらえます。

 

通院する時間が取れない人や、医師の対面診療に抵抗がある人でも、オンライン診療なら気軽に受診できるでしょう。

 

オンライン診療のメリットは以下のとおりです。

 

自宅など好きな場所から受診できる

オンライン診療なら、自宅など好きな場所から受診できるメリットがあります。通院の手間がかからず、時間や交通費も節約できます。

 

また、医師や他の患者さんと顔を合わせる心配もありません。

医師に処方してもらえる

オンライン診療なら、診察から薬の処方・配送まで全てWEBで手続きできるため、通販のような感覚で利用できます。

 

医師の処方のもとで、正規のバイアグラを服用できる安心感もあります。

医薬品副作用被害救済制度の対象になる

オンライン診療なら偽造薬の心配はなく、安全性や有効性の認められた正規のバイアグラを購入できます。

 

医薬品を適正に使用したにも関わらず、重篤な副作用が起こった場合に、医療費や障害年金が給付される「医薬品副作用被害救済制度」の対象にもなります。

オンライン診療なら薬代も安い

オンライン診療で処方されるバイアグラは、個人輸入薬とほぼ変わらない価格で入手できます。

 

注目すべきはジェネリック医薬品のシルデナフィル錠です。シルデナフィル錠は、先発品のバイアグラと同様の効果を得られるにも関わらず、料金が安いメリットがあります。

 

個人輸入薬は海外でも承認されていないものや、偽造薬が多く出回っています。危険性の高い個人輸入薬は避け、医師に処方してもらうことをおすすめします。

バイアグラの費用の相場

バイアグラには錠剤とフィルムタイプがあり、それぞれ25mgと50mgの2種類があります。海外では100mgも販売されていますが、日本では厚生労働省に承認されていないため処方を受けることができません。

 

バイアグラには先発医薬品のほか、ジェネリック医薬品のシルデナフィル錠があります。ジェネリック医薬品は先発品と同様の効果を得られるにもかかわらず、料金が安いメリットがあります。

 

バイアグラの費用の相場は以下のとおりです。

種類 1錠あたりの費用の相場
錠剤25mg 1,300円~1,800円
錠剤50mg 1,800円~2,200円
フィルム25mg 800円~1,500円
フィルム50mg 1,000円~1,800円
バイアグラジェネリック(シルデナフィル錠)25mg 440円~700円
バアイグラジェネリック(シルデナフィル錠)50mg 900円~1,200円

バイアグラをはじめとするED治療薬は、基本的に保険適用外の自由診療となります。ただし、不妊治療のために処方してもらう場合に限り、保険が適用されるようになりました。

 

JSRM(日本生殖医学会)における生殖医療ガイドラインにおいても、EDが性行為の弊害となる場合に、バイアグラの使用が推奨されています。不妊治療中で、EDにお悩みの場合は医師に相談してください。

バイアグラの個人輸入に関するよくある質問

バイアグラの個人輸入は違法ですか?

バイアグラの個人輸入は違法行為ではありません。
ただし、服用したことによって何かしら被害があった場合は、全て自己責任となります。重篤な副作用が起こった場合でも、適切な処置を受けることができません。
バイアグラに限らず個人輸入の医薬品は、健康被害を受ける大きなリスクがあることを理解しておきましょう。

バイアグラはドラッグストアで購入できる?

バイアグラはドラッグストアなど、市販では購入できません。また、Amazonや楽天などの通販サイトでも購入できません。
バイアグラをはじめとする医薬品は、クリニックを受診して医師に処方してもらう必要があります。

バイアグラを服用すると感度が落ちる?

バイアグラを服用したからといって、感度が落ちることはありません。
バイアグラを服用すると勃起状態が維持され、早漏を改善する効果が期待できますが、感度が落ちて射精できなくなることはありません。
性行為で性感を得られない場合は、他に原因がないか確認してみてください。

バイアグラは1日2回飲んでもいい?

バイアグラは1日2回服用することはできません。次の1錠を服用するまでに、24時間以上間隔を空ける必要があります。
50mgのバイアグラを1日2回服用すると、日本人の体格では過剰摂取となる可能性も。重篤な副作用が起こるリスクがあるため注意してください。

バイアグラに年齢制限はある?

バイアグラは未成年者が服用することはできません。
ただし、それ以外に年齢制限は設けられておらず、60代~70代以上でも服用できます。

バイアグラ服用後、何もしなくても勃起する?

バイアグラを服用しても、性的興奮を感じることがなければ勃起することはありません。
ただし、映像や写真を見たり、妄想することで勃起することはあります。バイアグラは性行為のタイミングに合わせて服用しましょう。性行為の約1時間前に空腹の状態で服用するのが理想です。

バイアグラのジェネリック医薬品に効果はある?

バイアグラのジェネリック医薬品には、先発品と同じ効果が期待できます。
服用後、30分~1時間で効果が現れ、その後4~5時間ほど持続します。ジェネリック医薬品は先発品と同等の効果を得られるだけではなく、費用が安いメリットもあります。

バイアグラは保険適用される?

バイアグラは基本的に保険適用されません。
ただし、EDが原因で不妊治療する場合は、保険適用でバイアグラが処方されます。不妊治療を希望する方で、EDにより性行為に支障を来たす場合は医師に相談してください。